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昨年の春公開だった河瀬監督の「あん」、見ようと思っているうちに終わってしまって、でもみたいなと思っていたので、アンコール上映等をこまめに見ていたのですが、時間と場所というかタイミングがなかなかあわずでしたが、漸く見てきました。


●「あん」
原作 ドリアン助川
監督 河瀬直美
出演 樹木希林 永瀬正敏 内田伽羅 市原悦子 水野美紀 浅田美代子 他
 
公式サイト

見れて、良かった。押し付けがましくなく、それでいて心にしみて、最後は明るい気持ちを感じられて、良かったです。

物語の背景には、ハンセン病に対する無理解や、置き去りされている現実っていうのがあるのだけれど、それは事実として受け止めながら、そこを感情的にならずに描いているところがいろいろ感じさせるものが多くて良かったと思うし、それぞれ過去や現在の状況から心に固い殻がある千太郎だったりワカナだったりが、圧倒的な弱者である徳江のひとまわりまわって達観した前向きさに救われ刺激されていく様が切なくなる温かさがあった。

樹木希林さんは、あの感じはなんと言ったらいいんだろう、虐げられた過去を忘れたわけではないけれど、それを飲み込んだ上で社会と関わりながら生きていくという、あたりまえでささやかな希望を、ようやく手にして希望に溢れる様子がチャーミングで、それでいて突き抜けたすりガラスのような透明感があって、こういう感じって希林さんならではなんだろうなって思う。

永瀬さん、最初は全く徳江のことを相手にしなかった千太郎が徳江自作のあんを味見し、徳江に対する態度が変わり、さらにはらい患者だったという過去をつきつけられたあとの徳江を守ろうとする気持ちであったり、それができなかった自分への失望であったり、永瀬さんは寡黙な役どころだけれど、その体全体から醸しだされる表情が気持ちをすごく語っていて良かったと思う。

市原悦子さんも、ああこういうおばさんというかおばあさんっているよねと思わせる感じがスゴイ。

そして注目だったのが、内田伽羅さん。樹木希林さんのお孫さんなわけですが、なんていうか似てる 笑。
内田家の血が濃い 笑。 お母さんの内田也哉子さんに似てるよね、そして希林さんにも。
将来女優山になるのだったら、安藤サクラさん的イメージの女優さんになりそうな感じ。
今後が楽しみです。

あと、桜の木をはじめ、描かれる東村山の街の様子や全生園の自然が、雨の匂いや風の質感まで感じられる映像でとてもステキだった



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2016.01.06 / Top↑
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